MVNO契約数の推移とシェア:2025年最新データで読み解く
2025年6月末時点で、日本国内のMVNO(仮想移動体通信事業者)契約数は3,940万契約に到達し、移動系通信契約全体に対するシェアは17.5%となりました。これは総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データ」による最新の公式統計に基づくものです。
MVNO市場はここ数年で着実に拡大を続けており、2024年6月末の3,285万契約・シェア15.8%から、わずか1年で契約数・シェアともに大きな伸びを見せています。
MVNO契約数とシェア推移(2024年〜2025年)
| 時点 | MVNO契約数(万) | 移動系通信契約数(万) | MVNOシェア(%) |
|---|---|---|---|
| 2024年6月末 | 3,285 | 21,614 | 15.8 |
| 2024年9月末 | 3,397 | 21,798 | 15.6 |
| 2024年12月末 | 3,618 | 22,147 | 16.3 |
| 2025年3月末 | — | — | 17.0 |
| 2025年6月末 | 3,940 | 22,550 | 17.5 |
出典: 総務省 電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データ(詳細はこちら)
2024年6月末から1年間で、MVNO契約数は655万件増加、シェアでは1.7ポイントの上昇となっています。これにより、MVNOが日本の携帯電話市場全体の約6分の1以上を占める水準に達したことが分かります。
MVNO市場の拡大背景
MVNOの契約数増加は、料金の低廉化や選択肢の多様化、IoT用途での通信モジュール需要の増加、サポート品質の向上など、さまざまな要因が複合的に影響しています。特に2024年以降は大手MNO各社の低価格サブブランドやオンライン専用プランとMVNOの競合が顕著となり、市場全体の活性化を後押ししています。
主要MVNO・MNOのシェア動向と四半期トレンド
MVNO市場の拡大に伴い、MNO(移動通信網事業者)各社のシェアにも変動が見られます。2025年6月末時点の主なMNO・MVNOの移動系通信契約シェアは以下の通りです。
MNO・MVNO主要シェア一覧(2025年6月末)
| 事業者名 | シェア(%) | 前年同期比(ポイント) |
|---|---|---|
| NTTドコモ | 33.6 | -1.4 |
| KDDIグループ | 26.4 | -1.1 |
| ソフトバンク | 19.2 | -0.1 |
| 楽天モバイル | 3.3 | +0.3 |
| MVNO計 | 17.5 | +2.3 |
出典: 総務省 電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データ(詳細はこちら)
四半期ごとのシェア推移(2024年6月末〜2025年6月末)
| 時点 | NTTドコモ | KDDIグループ | ソフトバンク | 楽天モバイル | MVNO計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024年6月末 | 35.0 | 27.5 | 19.3 | 3.0 | 15.2 |
| 2024年9月末 | 34.6 | 27.4 | 19.3 | 3.1 | 15.6 |
| 2024年12月末 | 34.2 | 27.1 | 19.1 | 3.2 | 16.3 |
| 2025年3月末 | 33.9 | 26.6 | 19.2 | 3.2 | 17.0 |
| 2025年6月末 | 33.6 | 26.4 | 19.2 | 3.3 | 17.5 |
出典: 総務省 電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データ(詳細はこちら)
トレンド解説
- MVNOシェアは2024年6月末の15.2%→2025年6月末17.5%と大幅拡大。1年間で2.3ポイント上昇しています。
- NTTドコモ・KDDIグループ・ソフトバンクのシェアはそれぞれ微減。MVNOへの流出や、楽天モバイルのシェア増加などが影響しています。
- **楽天モバイルは2025年6月末で3.3%**と、前年より0.3ポイント上昇。新規契約・MVNOへの回線提供拡大が背景です。
これらの動きから、MVNOが着実に存在感を増していることが読み取れます。
MVNO主要事業者別シェア・SIMカード型契約数の現状
MVNO市場の中でも、一般消費者が使う「SIMカード型」のサービスは、2025年6月末時点で1,810万契約となっています。
このSIMカード型MVNOの中で、契約数3万以上の主要事業者は以下の通りです。
SIMカード型MVNO主要事業者シェア(2025年6月末)
| 事業者 | シェア(%) | 前期比(ポイント) |
|---|---|---|
| インターネットイニシアティブ(IIJ) | 23.2 | -0.1 |
| オプテージ(mineo) | 8.0 | -0.2 |
| NTTドコモ(OCNモバイルONE含む) | 6.6 | -0.5 |
| エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ | 4.9 | ±0.0 |
| 富士通 | 4.5 | -0.1 |
SIMカード型MVNO全体契約数: 1,810万
SIMカード型の移動系通信シェア: 10.8%
出典: 総務省 電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データ(詳細はこちら)
トレンドのポイント
- IIJmio(インターネットイニシアティブ)が23.2%で最大手。
- mineo(オプテージ)は8.0%で続く。
- NTTドコモ(OCNモバイルONE含む)は6.6%、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ4.9%、富士通4.5%と、特定事業者への集中傾向が見られます。
- 前期比で大きなシェア変動はなく、安定した推移となっています。
SIMカード型・通信モジュール型・再卸の契約数
2025年6月末時点のMVNO区分別契約数は以下の通りです。
| 区分 | 契約数(万) |
|---|---|
| SIMカード型 | 1,810 |
| 通信モジュール型 | 1,162 |
| 再卸 | 1,456 |
出典: 総務省 電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データ(詳細はこちら)
格安SIM(MVNO)とMNO系サブブランド・オンライン専用プランの違い
MVNOとしばしば比較されるのが、MNO(大手キャリア)各社が直接提供する「オンライン専用プラン」や「サブブランド」です。これらはドコモの「ahamo」公式サイトはこちら、auの「povo2.0」公式サイトはこちら、ソフトバンクの「LINEMO」公式サイトはこちら、KDDIグループの「UQ mobile」公式サイトはこちら、ソフトバンクグループの「Y!mobile」公式サイトはこちらなどが該当します。
MVNO・MNO系サブブランドの違い早見表
| サービス名 | 提供元 | 区分 | MVNO統計への含まれ方 |
|---|---|---|---|
| IIJmio | IIJ | MVNO | 含まれる |
| mineo | オプテージ | MVNO | 含まれる |
| ahamo | NTTドコモ | オンライン専用MNO | 含まれない |
| povo2.0 | KDDI | オンライン専用MNO | 含まれない |
| LINEMO | ソフトバンク | オンライン専用MNO | 含まれない |
| UQ mobile | KDDI | サブブランドMNO | 含まれない |
| Y!mobile | ソフトバンク | サブブランドMNO | 含まれない |
※MNO系サブブランド・オンライン専用プランは「格安SIM(MVNO)」には含まれず、総務省のMVNO統計からも除外されています。比較の際は統計の定義に注意が必要です。
出典: 総務省 電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データ(詳細はこちら)
MVNO利用動向とスマートフォン市場全体の現状
MVNOのシェア拡大は、スマートフォンの普及率と密接に関係しています。
2024年(令和6年)時点で、スマートフォンの世帯保有率は90.5%と非常に高水準です。
また、格安スマホ事業者(MVNO)の利用率は17.6%と、直近3年で継続的な増加傾向にあります。
スマートフォン利用者のMVNO利用率の推移
| 年 | 大手スマートフォン利用率 | 格安スマホ事業者利用率 |
|---|---|---|
| 2022 | 67.0% | 13.3% |
| 2023 | 66.0% | 15.6% |
| 2024 | 65.8% | 17.6% |
出典: 総務省 令和6年通信利用動向調査報告書(詳細はこちら)
年齢別MVNO利用率(2024年)
- 13〜19歳: 25.1%
- 20〜29歳: 18.7%
- 30〜39歳: 24.6%
- 40〜49歳: 23.5%
- 50〜59歳: 15.1%
- 60〜69歳: 13.1%
- 70歳以上: 11.6%
若年層〜中年層を中心にMVNO利用率が高く、今後も幅広い世代への普及が期待されます。
スマートフォン月額通信料金の分布
MVNO利用者の約70.5%が月額3,999円以下で利用しているというデータもあり、コストパフォーマンスを重視する層からの支持がうかがえます。
特に「2,000〜2,999円」「3,000〜3,999円」の層に利用者が多く分布しています。
| 月額帯 | 大手携帯電話事業者 | 格安スマホ事業者(MVNO) |
|---|---|---|
| 999円以下 | 3.4% | 8.4% |
| 1,000〜1,999円 | 5.6% | 19.7% |
| 2,000〜2,999円 | 10.1% | 22.4%(最多) |
| 3,000〜3,999円 | 13.9%(最多) | 20.0% |
| 4,000〜4,999円 | 9.2% | 6.9% |
| 5,000〜5,999円 | 11.3% | 4.5% |
| 6,000〜7,999円 | 10.9% | 3.1% |
| 8,000円以上 | 14.2% | 3.1% |
| 分からない | 18.1% | 10.3% |
出典: 総務省 令和6年通信利用動向調査報告書(詳細はこちら)
MVNO事業者数・区分別の最新動向
2025年6月末時点で、日本国内のMVNO事業者数は合計2,103社となっています。
一次MVNO(MNOから直接回線提供を受ける事業者)は879社、二次以降MVNOが1,224社です。
MVNO市場の多様化が進み、さまざまなサービス形態が選べる状況が整っています。
| 区分 | 2025年6月末 事業者数 |
|---|---|
| 一次MVNO | 879社 |
| 二次以降MVNO | 1,224社 |
| 合計 | 2,103社 |
出典: 総務省 電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データ(詳細はこちら)